『CONNECT+』創刊号:地域企業の突破口

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掲載日:2024年3月25日

一ノ蔵×浦霞 共創企画「特別純米酒 うららとくらら」
~日本酒が抱える現代の課題~

今年で創業50年を迎えた「株式会社 一ノ蔵」と、来年創業300年を迎える「株式会社 佐浦」が初めてタッグを組み「うららとくらら」という新たなお酒を誕生させました。
ライバルでありながら、日本酒が抱える現代の課題に立ち向かう両蔵の共通の葛藤がそこにはあったのです。
昔から、日本酒に対して世の中には様々な固定観念が存在します。「酒は⾟⼝が⼀番」、「酒を割って飲むのは邪道」、「いい酒は冷やして飲め」等々。本来、⾷卓を彩る飲料としての役割を考えれば、⽇本酒はもっと⾃由に、⾝構えることなく⾃分らしく楽しんでもらうのが何より⼀番というのが私たちの正直な気持ちです。そこではたと気付かされることがあります。それは、私たちが⽇本酒をもっと気軽にもっと⾃由に楽しんでもらうことを消費者に求めるのであれば、私たち酒屋もまた既存の枠を越えるような⾃由な取り組みが必要なのではないかと。そこから、どんなことができるのか考えるようになりました。
そこで誕生したのが「うららとくらら」。
普段交わることのない「一ノ蔵」「浦霞」の銘柄の原酒が蔵の垣根を越えて共創することで、新たなチャームポイントを生み出したのです。

なぜ新たな日本酒を作れたのか

皆さんが考える日本酒造りは、お米を発酵させてもろみを入れて、、、など、違う蔵で日本酒の製法も違うのにどうやって「うららとくらら」を作れたのか疑問に思う方も多いかもしれません。しかし、日本酒の作り方は実はそれだけではないのです。⽇本酒づくりには、元来、貯蔵された原酒を掛け合わせることで品質を⽣み出す調合という⼯程があります。ワインのアッサンブラージュやウィスキーのブレンディングやヴァッティングと同様に、合わせることによって新たな魅⼒を引き出す重要な技法です。浦霞の赤間杜⽒、⼀ノ蔵の⾨脇杜⽒が⼼を込めて醸した原酒が、蔵の垣根を越えて出会い、調合し、完成したのが「うららとくらら」
鍵となるのは原酒の調合です。⼆蔵の蔵元・杜⽒に携わっていただくだけでなく、両蔵の特性を理解 し、長年宮城県の⽇本酒の品質向上を指導してきた、宮城県農政部食産業振興課の橋本建哉先生にも加わっていただくことで、なめらかで若い方にも楽しんでもらえるような魅⼒を⽣み出すことができたのです。
 

「うららとくらら」両蔵の思い。

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